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ドイツ語通訳 バイオガス発電
ドイツ語通訳 バイオガス発電
2020 年 03 月 05 日ドイツでドイツ語通訳、ガイドとして30年以上働いていたが、何度かドイツの農家が経営しているバイオガス発電施設を視察する通訳の仕事で出かけることがあった。
今回も3ヶ所の農家を訪問したが、そのうちのひとつ。
興味深いのは、このガスを発生させるために、家畜のし尿ばかりではなく、と言うよりも、カロリーが低いので必要とされるガスが十分に発生しないので、小麦、飼料用のトウモロコシ、甜菜などを混ぜて、と言うよりも、そちらのほうがメインでガスを発生させてエンジンを回し、それに直結している発電機を使って発電し、電気は全て電力会社に高く売り、自分の電気は電力会社から安く買う、と言う仕組みになっているそうである。
で、ある農家は、400ヘクタールの耕作地を持っていて、約その半分の農作物がガス発生のために使用され、小麦の値段が上がった場合には食料用として売り、下がった場合にはガス発生用に回すとのこと。
加えて、エンジンの温まった冷却水は、隣の温室栽培をしている農家のために供給している、とのこと。
その施設の総工費は約4億5千万円とのこと。
こういう農家を見ていると、「農家」ではなく、「事業主」、と言う感じがして、非常に共感を覚えるんですよね。
その数年後、北海道の農業学校の研修旅行の学生たちのためのドイツ語通訳として同行することがあった。
ある酪農家を訪れ、兄が酪農、弟がバイオ発電をしているということだったが、酪農をしている兄が、「酪農は仕事が多くて儲からない。発電のほうがずっといいよ」とぼやいていました。